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Auto Save As

@git_tag@ ( @git_revision@ )

「Auto Save As」は、様々なアプリケーションで使用される 名前を付けて保存 のダイアログを自動で処理するための補助プログラムです。

ダイアログの表示自体を行わずに、アプリケーションに対してはファイル名が決定されたかのように振る舞います。

注意事項

Auto Save As は既存のアプリケーションの振る舞いを変更する、非常に危険なプログラムです。
このプログラムの使用中に発生した不具合を絶対に既存のアプリケーションの開発元に問い合わせないでください。

また、Auto Save As は無保証で提供されます。
Auto Save As を使用したこと及び使用しなかったことによるいかなる損害について、開発者はその責任を負いません。

これらに同意できない場合、あなたは Auto Save As を使用することができません。

ダウンロード

https://github.com/oov/asas/releases

インストール・アンインストール

zip ファイルを解凍すればすぐに使えます。

アンインストールも全てのファイルを削除するだけで完了しますが、Auto Save As を利用して起動したプログラムが動作している間は一部のファイルが使用中であるため削除できません。
アンインストールをする場合はそれらのプログラムを事前に終了した上で削除してください。

使い方

asas.exe に対して起動したいプログラムや引数を渡すことで使用します。

例えば asas.exe と同じフォルダーに notepad.bat を、以下のような内容で作成してみてください。

set ASAS_FILTER=*.txt
set ASAS_FORMAT=memo_*.txt
asas.exe notepad.exe

作成したファイルをダブルクリックすることでメモ帳が起動します。
起動したメモ帳で [ファイル(F)] メニューから [名前を付けて保存(A)...] を選ぶと、名前を付けて保存 のダイアログが出ず、代わりに以下のようなメッセージボックスが表示されます。

Are you sure you want to save with the following filename?

C:\Users\YourName\Documents\memo_20201231235959.txt

[はい][いいえ][キャンセル]

[はい] を選ぶと自動保存、[いいえ] を選ぶと本来の名前を付けて保存ダイアログ、[キャンセル] を選ぶと保存ダイアログで何も選ばずに閉じた時の動作です。

これは先程作成した notepad.bat ファイルの設定内容に基づいており、

1. ASAS_FILTER に従い *.txt 用の保存ダイアログが抑制された
2. 特に設定されなかったため、保存用のフォルダーにマイドキュメントが選ばれた
3. ASAS_FORMAT に従いファイル名が memo_*.txt の形式で自動生成された
4. 特に設定されなかったため、初期設定の動作である「自動保存する前に確認」が行われた

という状態です。

状況に合わせて設定を変更することによって、様々なプログラムで保存ダイアログを抑制できるようになります。

設定

環境変数によって設定変更が可能です。

ASAS_FOLDER

自動保存での保存先になるフォルダーを絶対パスで指定します。

初期値はマイドキュメントで、C:\Users\YourName\Documents など、環境により変化します。

ASAS_FILTER

抑制対象になるファイル形式をフィルターで指定します。
例えば多くの場合、テキストファイルなら *.txt です。

初期値は *.txt です。

ASAS_FORMAT

保存するファイルの名前を指定します。
ファイル名に * を含むと 20201231235959 のような年月日時分秒を連結した文字になります。
例えば memo_*.txt を指定すると実際に保存されるファイル名は memo_20201231235959.txt のようなものです。

初期値は (起動したexe名)_*.(ASAS_FILTERで指定した拡張子) で、例えばメモ帳なら notepad_*.txt のようなものなります。

ASAS_FLAGS

細かな振る舞いを変更します。 以下の数字を足し算して指定します。

• 1 Auto Save As を有効にする
• 2 「名前を付けて保存」ダイアログでのデフォルトファイル名を優先的に使用する
• 4 保存前に確認ダイアログを表示する

初期設定は 5 で、「Auto Save As を有効にする」＋「保存前に確認ダイアログを表示する」です。

プログラムが分かる人向けの情報

ASAS_FOLDER / ASAS_FILTER / ASAS_FORMAT / ASAS_FLAGS の設定内容は File Mapping Object に保存されており、外部のプログラムから動的に変更することができます。

File Mapping Object の名前はデフォルトでは ASAS12345（数字はプロセスID） になります。
ただし環境変数 ASAS を例えば Hello を設定すると ASAS-Hello に変更できます。

また、File Mapping Object を書き換える前には Mutex によるロックも必要です。
Mutex の名前は File Mapping Object の名前の後ろに -Mutex を付加したもので、ASAS12345-Mutex とか ASAS-Hello-Mutex になります。

以下は現在の設定内容を表示するサンプルプログラムです。

#include <stdint.h>
#include <stdio.h>

#define UNICODE
#include <windows.h>

enum {
	FLAGS_ACTIVE = 1,
	FLAGS_USE_GIVEN_FILENAME = 2,
	FLAGS_CONFIRM = 4,
};
struct asas {
	uint32_t APIVer; // 現在は 0 のみ
	uint32_t Flags;
	wchar_t Filter[MAX_PATH];
	wchar_t Folder[MAX_PATH];
	wchar_t Format[MAX_PATH];
};

int main(void){
    HANDLE hMutex = OpenMutex(MUTEX_ALL_ACCESS, FALSE, TEXT("ASAS-Hello-Mutex"));
    if (hMutex == NULL) {
        printf("OpenMutex に失敗しました。\n");
        return 0;
    }
    HANDLE hFMO = OpenFileMapping(FILE_MAP_READ, FALSE, TEXT("ASAS-Hello"));
    if (hFMO == NULL) {
        printf("OpenFileMapping に失敗しました。\n");
        goto CloseMutex;
    }
    struct asas* p = MapViewOfFile(hFMO, FILE_MAP_READ, 0, 0, 0);
    if (p == NULL) {
        printf("MapViewOfFile に失敗しました。\n");
        goto CloseFMO;
    }

    WaitForSingleObject(hMutex, INFINITE);
    printf("APIVer: %d\n", p->APIVer);
    printf("Flags: %d\n", p->Flags);
    printf("Filter: %ls\n", p->Filter);
    printf("Folder: %ls\n", p->Folder);
    printf("Format: %ls\n", p->Format);
    ReleaseMutex(hMutex);

    UnmapViewOfFile(p);
CloseFMO:
    CloseHandle(hFMO);
CloseMutex:
    CloseHandle(hMutex);
    return 0;
}

バイナリのビルドについて

Auto Save As は MSYS2 + MINGW32/MINGW64 上で開発しています。 ビルド方法や必要になるパッケージなどは GitHub Actions の設定ファイル を参考にしてください。

変更履歴

CHANGELOG.md を参照してください。

Credits

Auto Save As is made possible by the following open source softwares.

Microsoft Research Detours Package

https://github.com/microsoft/Detours

Copyright (c) Microsoft Corporation. All rights reserved.

MIT License

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